ドイツ超党派による声明―「難民の受け入れを」
シリアのアサド政権と反政府勢力の間で激しい紛争が始まって以来、ドイツ政府は、外交政策を模索している。ギド・ヴェスターヴェレ外相の外交は、軍事介入の回避を前提としている。ヴェルト誌オンライン版が24日、報じた。
シリアにおいて、死者や負傷者、避難者の数は、日が経つごとに増えている状況である。日本人ジャーナリストの山本美香さんも、取材中のシリアで銃撃を受け死亡した。
また、紛争が中東の危機地域の近隣諸国にも広がり、手に負えない大火に発展する危険性を帯びている。
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by FreedomHouse国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、これまでのところ、シリアから流出した難民の数は約15万人といわれている。
そこで、5党からなる超党派の政治家たちは、約束した人道支援金1200万ユーロ(約11億7600万円)を実施することと難民をドイツに受け入れることについて意見が一致した。
また、他の欧州諸国も、シリア難民を受け入れ、病院での治療を可能にすることを求めた。
日本からの人道支援金は約10億円
日本の外務省も24日、シリア難民に対する緊急無償資金協力の決定を発表。追加資金として500万ドル(約3億9200万円)を支援する。
今回の決定により、日本のシリアに対する人道支援は、これまでの緊急無償資金協力と合わせて合計1300万ドル(約10億2000万円)となる。
支援金は、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)および国連世界食糧計画(WFP)と協力しながら、トルコやヨルダン、レバノンのシリア難民に対して食料・医療・衛生等の分野において支援を実施する予定。

ヴェルト誌(Welt Online)
http://www.welt.de/politik/ausland/article108760023/外務省・プレスリリース
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/24/8/0824_01.html