衆議院東海ブロック比例区4名
新人衆議院議員のネット選挙力と発信をリサーチする連載20回目は、東海ブロック(岐阜・静岡・愛知・三重)選出の、70年代生まれの1年生議員4名を取り上げる。
前回に引き続き比例選出の議員。今回は、小林正枝(こばやしまさえ;1971年生)氏、斉木武志(さいきたけし;1974年生)氏、吉田統彦(よしだつねひこ;1974年生)氏、藤田大助(ふじただいすけ;1976年生)のインターネットにおける発信とその活用度をレポートする。
国民の生活が第一 小林正枝氏の公式サイトとブログ
まずは、小林正枝氏の公式サイト(独自ドメインkobayashimasae.net)を見てみよう。小林氏は、小沢一郎政治塾修了後、民主党で初当選、昨年末に離党して新党きづなへ、さらに先日国民の生活が第一に合流したばかりだ。サイトには、「安心・安全な生活が第一」とある。
サイトのコンテンツは、プロフィール、理念、活動記録など。そのうち「活動記録」は、参加したイベントや委員会などの写真と簡単な報告をしていたが、この数ヶ月は更新がとまっている。
その代わりブログがあり、こちらは月に数回は更新されている。内容は時事問題や政治的課題など、意見や感想など現状をつづっている。
ただし、ブログはヤフーを利用しているようだが、このサイトは広告の方がブログ本文よりも目立ち、政治家のブログとしては違和感を覚える。また、フェイスブックのアカウントもあるようだが、最後の記事は9月7日だ。
民主党 斉木武志氏の公式サイト
次に、斉木武志氏の公式サイト(独自ドメインsaiki-takeshi.com)を訪問する。斉木氏はNHKに勤務し、報道番組のディレクターなども務めた後、政治家に転身した。サイトには「ニッポン再生」と掲げ、タイトルは「挑戦記」としている。
サイトはブログ(日記)の形式であり、トップページは最新記事10件が掲載されている。更新は不定期だが、月に5〜6回。内容は、事務的な活動報告や告知に加えて、時に政治的な課題などの意見を述べた記事を掲載している。
民主党 吉田統彦氏の公式サイトとブログ
3人目は吉田統彦氏の公式サイト(独自ドメインyoshitsune-kai.jp)を見てみよう。吉田氏は眼科医としてアメリカで研究員として務めるなどの経歴の持主だ。サイトのタイトルは「抜山蓋世」と掲げているが、これは吉田氏の好きな言葉であるとプロフィールに記載されている。
サイトのコンテンツは、「政治理念」「国会報告」「医療の現場」「メルマガ」などがある。しかし医療の現場は2年半、国会報告は3ヶ月以上更新が止まっている。
メルマガ「政治が視える」は、月1回程度発行で、最新は10月に発行されたVol.36。全てのバックナンバーの閲覧が可能だ。内容は、毎回テーマを設定して、現状や吉田氏の意見などをつづっている。
ブログ「つねひこ、常日頃」は、週に3〜4回更新されている。内容は主に、写真にコメントを加えた活動報告だ。ちなみに最新記事として、「吉田つねひこ4+1(Four-plus-One)の政策」と題して、選挙戦で訴える政策を記載している。
民主党 藤田大助氏の公式サイト
4人目は藤田大助氏の公式サイト(独自ドメインf-daisuke.jp)。藤田の祖父と父は自民党の三重県議をつとめた、地方の大物政治家であるが、藤田氏本人は、民主党公認で2009年に初当選して政治家となった。
サイトは、「活動報告」のブログが中心だ。週に2〜3回程度更新されている。記事の内容は、写真を添え、感想や意見などを交えて丁寧に活動を報告している。カテゴリーのうち最も多いものは「地域」、次いで「国会等」が多い。
藤田氏はメールマガジンの発行もしているようだが、バックナンバーの掲載がなく、発行頻度や内容などは不明。また、ツイッターやフェイスブックのアカウントもあるようだが、最近は更新が止まっている。
調査総論
それでは最後にネット選挙力として4氏を総括してみよう。
ブログや活動報告はいずれも行っており、更新頻度が多いとは言えないものの、ある程度最新情報を知ることができる。
一方で、4氏とも特徴的なものは少なく、残念ながら印象に残りにくい。ただ、吉田氏の「政治理念」は、医療に関する問題提起と自身の政治的な課題をしっかり書かれているので、興味をもって読まれる人も多いだろう。
(ライター 大久保ゆか)

小林正枝 オフィシャルサイト
http://kobayashimasae.net/小林正枝のブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/kobayashimasae1斉木武志の挑戦記(オフィシャルサイト)
http://www.saiki-takeshi.com/吉田統彦 公式Webサイト《抜山蓋世》
http://www.yoshitsune-kai.jp/吉田つねひこ公式ブログ「つねひこ、常日頃」
http://yoshitsune-kai.jp/tsunehigoro/ふじた大助オフィシャルサイト
http://www.f-daisuke.jp/