衆議院四国ブロック比例区・小選挙区5名
新人衆議院議員のネット選挙力と発信をリサーチする連載31回目は、四国ブロックを取り上げる。1年生議員は全員民主党。選挙期間中のため、ネットでの発信は停止されているので、直前の更新までのレポートになる。
永江孝子(ながえたかこ;1960年生)氏、仁木博文(にきひろぶみ;1966年生)氏、高橋英行(たかはしひでゆき;1972年生)氏、白石洋一(しらいしよういち;1963年生)氏、玉木雄一郎(たまきゆういちろう;1969年生)氏のインターネットにおける発信とその活用度をレポートしよう。
民主党 永江孝子氏の公式サイトとブログ・ソーシャルメディア
まずは、永江孝子氏の公式サイト(独自ドメインnagae-takako.jp)を見てみよう。永江氏は、南海放送アナウンサーを経て政治家に転身。2009年の衆院選において愛媛1区より初出馬、自民党の元官房長官・塩崎恭久氏に敗れるものの比例復活により初当選した。
今回の選挙では、四国ブロックの比例と愛媛1区の重複候補である。
サイトのコンテンツは、プロフィールや政治姿勢などを紹介したページの他、活動を一覧にした「活動報告」、委員会など動画をアップした「ながえステーション」、メールマガジンのバックナンバーが閲覧できる「月刊 陽だまり通信」などがある。
日々の活動は、ブログやフェイスブックで見ることができる。ブログは活動の丁寧な報告と感想や意見などをつづっており、週に3〜4回更新。
最後の記事は12月3日23:55更新(4日の00:00にも同記事がアップされている)の「ながえ孝子からのお願い」。選挙に向けた決意表明をしている。また11月の記事には、「政権交代以降、実現したこと」などもある。
ブログの記事はフェイスブックにも転載されており、秘書からのコメントも記載される「Fan Page」となっている。またツイッターは更新情報と告知が中心で、フォロワーは約3000人。
民主党 仁木博文氏の公式サイト
次に仁木博文氏の公式サイト(独自ドメインh-niki.jp)を訪問する。仁木氏は、医師として公立病院勤務を経て政治家に転身。2003年・2005年の衆院選において徳島1区より出馬、自民党の後藤田正純氏に敗れて落選、2009年も同氏に敗れるものの比例復活により初当選した。
今回の選挙では、四国ブロックの比例と徳島1区の重複候補である。
サイトのトップページには「命と生活を守る」「徳島の為に一生懸命頑張ります」などをうたい、さらに「衆院選にむけて」の動画が貼られていて、決意表明を発信している。
他にコンテンツとして、活動報告をつづる「ブログ」や、定期的にアップしている「動画メッセージ」や「政策」などもある。さらに地域情報写真を受付、掲載する「皆様の投稿写真」やメールマガジンの配信もあるが、こちらは一時的に中止している。
民主党 高橋英行氏の公式サイト
3人目は、高橋英行氏の公式サイト(独自ドメインtakahashi.main.jp)を訪問する。高橋氏は会社員を経て政治家に転身。2009年の衆院選において愛媛4区より初出馬、小選挙区では敗れるものの比例復活により初当選した。
今回の選挙では、四国ブロックの比例と愛媛4区の重複候補である。ちなみに、父は元八幡浜市長の高橋英吾氏、祖父は元衆議院議員の高橋英吉氏。
サイトは「活動報告」「私の政策」「プロフィール」の3本のメニューと、毎日の活動報告(スケジュール一覧)を掲載した「日記」のみのシンプルな作りである。
「活動報告」は、週1〜3回の更新で、記事は写真と活動内容の解説・感想など。最後の記事は、11月16日の「衆議院が解散!」となっている。
民主党 白石洋一氏の公式サイトとブログ
4人目は、白石洋一氏の公式サイト(独自ドメインshiraishi.cc)を訪問。白石氏は、銀行員を経て、稲盛財団イナモリフェローの2期生に、2009年の衆院選において愛媛3区より初当選した。
今回の選挙では、四国ブロックの比例と愛媛3区の重複候補である。ちなみに白石氏はアメリカにおいてMBA(経営学修士)および米国公認会計士の資格を有している。
サイトのコンテンツは、「政策」や「活動報告/提言」など。しかし選挙に向けて情報を得たいのなら、アップされている広報紙「国政便り」の最新号か、ブログ・フェイスブックの方が新しいもののようである。
ブログは、ウェブサービスの大手アメーバに開設されており、タイトルは「地域の生活を原点に よういっちゃんねる」となっている。更新は週1回程度。告知や活動などの簡単な報告などが中心となっている。
一方、フェイスブックは、秘書の更新も多く、こまめに活動の様子や告知を確認することができる。また永江氏と同様に「Fan Page」と題している。
さらにメールマガジンは2〜3ヶ月に1回ペースで発行しており、バックナンバーも閲覧できる。ちなみに11月28日発行のメールマガジンは、選挙に向けて「なぜ民主党なのか」「めざす社会」「年金を守る」「輸出を伸ばす」などの項目をあげて提言をしている。
民主党 玉木雄一郎氏の公式サイトとブログ・ソーシャルメディア
最後に、玉木雄一郎氏の公式サイト(独自ドメインtamakinet.jp)を訪問。玉置氏は大蔵省(現・財務省)に入省し、外務省に出向、さらに財務省主計局主査を務めた。2005年に政治家に転身、香川2区に初出馬したが落選、2009年の衆院戦において初当選した。
今回の選挙では、四国ブロックの比例と香川2区の重複候補である。
サイトのトップページには「改革は道半ば。政治とは忍耐だ。粘り強く、改革を進めていく」と書かれている。他にサイト内のコンテンツが整理されて掲載されているので、シンプルなデザインだが、見やすいサイトとなっている。
コンテンツは、「玉木雄一郎について」の中に、プロフィール、政策、これまでの実績。ここには政権交代からの3年間の総括も見ることができる。
また「最近の活動を見る」には、動画や写真、チラシ等、新聞報道等とカテゴライズされており、動画の最新では12月3日に「決意と誓い」がアップされている。
また、「玉木雄一郎とつながる」として、フェイスブックやツイッター、ブログのリンクが貼られている。ブログはアメーバに開設されており、週1〜3回の更新。記事のテーマは「政策のこと」が最も多く、次いで「活動のこと」「国会のこと」などの他、「個人的なこと」などもある。11月27日更新の「政策集をまとめました」は有権者なら見ておきたい内容だ。
ツイッターは告知や更新情報が中心だが、フォロワーは約7700人。フェイスブックは日々の活動アルバムのような感覚で、さらにブログなどの更新情報、サイトにアップした動画なども貼られている。
調査総論
それではネット選挙力として5氏を総括してみよう。選挙に向けてという視点で考えれば、最も見るべきところが多かったのは玉木氏であろう。これまでの総括と今後の方針をしっかりと表明しているので、ぜひ訪問をお勧めしたい。
また、永江氏のブログの最新記事も骨太な内容だ。フェイスブックならブログ記事とともに、スタッフがこまめに活動写真などをアップしているので、多くの情報が得られ、お勧めである。さらに、仁木氏はブログの更新は少ないが、衆院選に向けて動画メッセージで決意表明をしている。
残る高橋氏と白石氏に関しては、ネットでの発信力としては少々弱いと言わざるを得ない。現在は選挙中のため、更新などは望めないが、今後はさらなる充実を期待したい。
(ライター 大久保ゆか)
ながえ孝子 公式サイト
http://www.nagae-takako.jp/ながえ孝子ブログ
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http://www.h-niki.jp/高橋英行 公式サイト
http://takahashi.main.jp/白石洋一(公式サイト)
http://www.shiraishi.cc/白石洋一 “地域の生活を原点に”(公式ブログ)
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