国土交通大臣政務官
第2次安倍内閣を紹介する連載第14回目は、前回の太田昭宏国土交通大臣と梶山・鶴保副大臣に続き、国土交通大臣政務官3名を取り上げ、インターネットにおける発信力をリポートしよう。
なお、組閣時に政務官に就任した徳田毅氏は、2月4日に辞任をしたため、新任の坂井学氏を加えた3氏となる。
国土交通大臣政務官 赤澤亮正氏のネット発信
自民党の赤澤亮正(あかざわりょうせい)氏は、1960年生まれで、宮城2区選出の衆議院議員(4期)。運輸省時代にアメリカのコーネル大学に留学、MBA取得。帰国後は、国土交通省大臣官房秘書課企画官や同省大臣官房総務課企画官などを務めた。
2005年に退官し、衆院選挙に初出馬・初当選して政治家に転身。いわゆる“小泉チルドレン”の一人。
赤澤氏のネットでの発信は公式サイトとブログ、フェイスブックがある。
公式サイトの主なコンテンツは、「ご挨拶」「政策ビジョン」「活動報告」などがあるが、事務的に活動写真をアップしている活動報告以外はこの1年の更新がない。一方、ブログやフェイスブックは最近まで更新があり、こちらに発信の重心をおいているようである。
ブログ「涼晴記」は、自身が発行しているメールマガジンの記事を掲載したもの。発行にはバラツキがあるが、月1〜3回程度。最新の記事は昨年末の「国土交通大臣政務官」と題し、辞令の写真を添付して、簡単な決意表明をしている。
一方のフェイスブックは、昨年の11月に参加しているが、活動報告の簡単なコメントと写真が多少ある程度で、まだ記事は少ない。しかもこの1ヶ月は更新がないため、発信力という点では評価がしづらい状況である。今後に期待したい。
また、ツイッターも開設されているが、この4ヶ月の更新はないため、ここでは割愛した。
ちなみに赤澤氏は、母方の祖父で、自治大臣であった赤澤正道氏の養子となっている。
国土交通大臣政務官 松下新平氏のネット発信
自民党の松下新平(まつしたしんぺい)氏は、1966年生まれで、宮崎選出の参議院議員(2期)。宮崎県職員から参議院議員秘書を経て、1999年の宮崎県議に初当選し、政治家に転身した(2期)。
国政への進出は2004年の参議院選挙で、無所属で出馬し、初当選している。自民党への入党は2010年。
松下氏のネットでの発信は、公式サイトとブログ、フェイスブックがある。
公式サイトは、「デジカメ活動報告」以外は、政治方針やプロフィールなど基本情報であり、ほとんど更新が見られない。また活動報告も事務的に写真をアップしているのみであり、あまり興味を持つような内容ではないだろう。
むしろ、ネットにおける発信は週1回発行しているメールマガジンに重点をおいているようだ。配信サービスの「まぐまぐ」を利用しており、発行部数は250部弱。ただし、ブログに記事を転載しているので、登録しなくても読むことができる。
メルマガの内容は、「今週の松下新平」とし、活動報告や感想、メッセージの他、「国土交通省紹介コーナー」や「論語コーナー」を設けて、テーマに関して簡単な解説を加えている。ただし、その内容に松下氏自身のメッセージ性は感じにくい。
さらに、フェイスブックがあるが、記事の内容は、率直な文章と写真でつづった活動報告。しかしながら、更新が少ないので、あまり積極性は感じられない。また、ツイッターもあるが、こちらはブログの更新情報ツイート中心なので、ここでは割愛する。
国土交通大臣政務官 坂井学氏のネット発信
自民党の坂井学(さかいまなぶ)氏は、1965年生まれで、神奈川5区選出の衆議院議員(2期)。大学卒業後は松下政経塾に入塾、修了後は衆議院議員公設第1秘書を務めた。
初出馬は、2003年の衆議院議員選挙。2005年の選挙で初当選するも、2009年の政権交代時の選挙で落選、昨年12月の選挙で国政復帰を果たした。
現職は、先日辞任した徳田毅氏の後任として、国道交通大臣政務官を就任の上、復興大臣政務官も兼任している。
坂井氏のネットでの発信は、公式サイトとツイッターがある。
公式サイトは、基本情報の他、「活動報告」「今月の主張」「ブログ」の3本が中心。
主張は月1回ペースで、さまざまな政治的課題をテーマに挙げた骨太の内容である。ただし、堅い演説調・論文調で書かれているため、ネット上で読むものとしては、読みやすさに欠ける。また、状況説明や問題提起が目立ち、具体的な政策や坂井氏自身の主張は伝わりにくい印象もある。
一方、活動報告は、もっとも更新が多く、告知なども加えて、軽めの内容。さらに「ブログ」はまさに日記といった様子。丁寧な活動報告に感想やメッセージなど、自身の言葉でつづっている。
しかしながら上記の3本は、いずれも更新頻度が多いとは言えない。その上、メニューとして3本に分けているが、その違いは読み手にとって判然とはしないであろう。個人的には、1つのコンテンツとしてまとめてもらったほうが、あれこれページをめくらずにすむのでありがたい。
単純に読みやすさで言えばツイッターである。ツイート数も多く、活動状況や個人的なつぶやきも見られ、リアルタイムな感覚がある。ただしフォロワー数は460人程度と少なく、発信力は弱いだろう。
(ライター 大久保ゆか)
※本文中の赤澤氏の漢字表記については、衆議院ホームページ上の議員リストの表記に準じた。
赤沢りょうせい公式WEBサイト
http://www.ryosei-akazawa.com/涼晴記(ブログ)
http://akazawaryosei.blog31.fc2.com/赤沢りょうせい(フェイスブック)
http://www.facebook.com/akazawa.ryosei松下新平(公式サイト)
http://www.shinnpei.com/松下新平(公式ブログ)
http://gree.jp/matsushita_shimpei/松下新平(フェイスブック)
http://www.facebook.com/shimpei.matsushita.9言いだしっぺ さかい学(公式サイト)
http://sakaimanabu.com/さかい学(ツイッター)
https://twitter.com/sakai_manabu