内閣府特命担当大臣と国家公安委員会委員長
これまで第2次安倍内閣を総理大臣・官房長官と、財務大臣以下は閣僚名簿順に復興大臣まで紹介してきたが、ここでは残る閣僚5名を紹介する。国家国家公安委員会委員長と新出の内閣府特命担当大臣4名だ。
ちなみに、既出の内閣府特命担当大臣は以下の通り。麻生財務大臣(金融担当)、新藤総務大臣(地方分権担当)、茂木経済産業大臣(原子力損害賠償支援機構担当)、石原環境大臣(原子力防災)。
では、5氏のインターネットにおける発信力をレポートしよう。
国家公安委員会委員長 古屋圭司氏のネット発信
自民党の古屋圭司(ふるやけいじ)氏は、1962年生まれで、岐阜5区選出の衆議院議員(8期)。国家公安委員会委員長の他、拉致問題担当、国土強靱化担当、内閣府特命担当大臣(防災担当)である。
古屋氏は大学卒業後、大正海上火災保険に入社、退社後の1984年に当時の安倍晋太郎外務大臣の秘書を務めた。政治家への転身は1990年、衆議院選挙に初出馬・初当選、第一次小泉内閣では経済産業副大臣を務めている。
古屋氏のネットでの発信は公式サイトと同サイト内のブログ、フェイスブックがある。
公式サイトは、プロフィール・政策の他、サイト内に動画ページとブログがあるが、ブログはフェイスブックと記事が重複しているので、告知など情報が多い分、フェイスブックの方が充実していてお勧めだ。
フェイスブックは連日のように記事がアップ。大臣としての日々の活動や地元での様子、時にプライベートなども写真とともにつづっている。活動内容の一端を知ることができ、感想や意見なども添えてあるので、興味深く読むことができるだろう。
ちなみに、祖父は古屋慶隆元衆議院議員であり、古屋氏は自治大臣・国会公安委員会委員長を務めた伯父の古屋亨氏の養子となり秘書を務め、後にその後継者として議員となっている。
沖縄及び北方対策担当大臣 山本一太氏のネット発信
自民党の山本一太(やまもといちた)氏は、1958年生まれで、群馬選出の参議院議員(3期)。内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、科学技術政策、宇宙政策担当)の他、情報通信技術(IT)政策担当大臣、海洋政策・領土問題担当大臣である。
山本氏は大学卒業後、アメリカのジョージタウン大学大学院(国際政治学修士課程)を修了、国際協力事業団(JICA)に務め、国際連合開発計画に出向。1995年、父の急逝に伴い参議院選挙に初出馬、初当選し、政治家に転身している。
山本氏のネットでの発信は、公式サイトとブログ、ツイッターがある。
公式サイトは、プロフィールや政策などの基本情報が中心であり、ネットにおける発信はブログやツイッターに重点がおかれている。
ブログの更新はほぼ毎日。毎晩就寝前の更新が基本となっているようで、その日の感想など、軽めの内容が目立つので、気軽に読むことができだろう。また、ブログには国会での質疑の内容も掲載しており、充実している。
一方ツイッターは、ブログ更新などの告知情報のツイートに、プライベートなつぶやきが挟まるといった印象。たまに政策に関する解説などを複数回のツイートに分けてアップしている。
ちなみに、山本氏の父は山本富雄元農水大臣、祖父も地元の群馬県の草津町長を務めている。
女性活力・子育て支援担当大臣 森雅子氏のネット発信
自民党の森雅子(もりまさこ)氏は、1964年生まれで、福島選出の参議院議員(1期)。女性活力・子育て支援担当大臣の他、内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全少子化対策、男女共同参画担当)である。
森氏は福島県出身、弁護士として勤務の後、ニューヨーク大学法科大学院の客員研究員となった。帰国後は金融庁に入庁、2007年の参院選に初出馬・初当選し、政治家に転身している。
森氏のネットでの発信は、公式サイトとツイッターがある。
公式サイトは、プロフィールや政策などの基本情報の他は、国会活動・活動報告・活動報告(福島)の3つにカテゴリーに分類された活動報告が中心。
国会活動は、写真と記者会見や委員会の詳細の掲載、残りは写真アルバムといった感覚であり、こまめに更新はされているものの、事務的な印象である。
一方ツイッターは毎日のようにツイートがあるが、移動中のコメントや飲食関係のものが目立ち、プライベートな愉しみといった感覚である。
経済再生担当大臣 甘利明氏のネット発信
自民党の甘利明(あまりあきら)氏は、1949年生まれで、神奈川13区選出の衆議院議員(10期)。経済再生担当大臣の他、社会保障・税一体改革担当大臣、内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当)である。
甘利氏はソニーに勤務していたが、1974年に父の政治秘書を務め、1983年の衆議院選挙に初出馬・初当選し、政治家に転身した。
1998年の小渕内閣において労働大臣に就任し初入閣、第一次安倍内閣・安倍改造内閣、福田内閣において経済産業大臣、麻生内閣で規制改革担当大臣を歴任している。
甘利氏のネットでの発信は、公式サイトとフェイスブックがある。
公式サイトは、国会リポート、活動報告、政策と実績に加え、グルメリポートの「あきらが行く」などもあり、コンテンツが充実している。残念ながら、国会リポート以外は最近の更新がないが、過去記事も丁寧に書かれているものが多く、見応えがある。
また、国会リポートが月2回程度の更新。2月18日付の記事では、アベノミクスのことや成長戦略のことなど、さすがは担当大臣と感じる内容。さらに末尾にプライベートな近況報告や内輪話などが書き添えてあるのも楽しい。
また、この国会リポートは、メールマガジン配信サービス大手の「まぐまぐ」でも配信され、フェイスブックにも転載されている。
ちなみに甘利氏の父は前述の通り、元衆議院議員の甘利正氏。
行政改革担当大臣 稲田朋美氏のネット発信
自民党の稲田朋美(いなだともみ)氏は、1959年生まれで、福井1区選出の衆議院議員(3期)。行政改革担当大臣の他、公務員制度改革担当大臣、クールジャパン戦略担当大臣、再チャレンジ担当大臣、内閣府特命担当大臣(規制改革担当)である。
稲田氏は弁護士を務め、政治家に転身したのは2005年。2010年に自民党副幹事長を務めたが、今回が初入閣である。
稲田氏のネットでの発信は、公式サイトがある。
公式サイトは、プロフィール、政治理念、活動報告、執筆(メディアの寄稿情報)などがあるが、写真などや文字情報の一覧などが目立ち、読む内容は少ない。またブログ「今日の直言」があるが、残念ながらこちらは半年以上更新が止まっている。
その中でもっとも更新が多いのが活動報告であるが、こちらは写真に簡単なコメントを載せたものであり、なかなか興味は持ちにくい。今後、コンテンツの充実に期待したい。
(ライター 大久保ゆか)
古屋圭司(公式サイト)
http://www.furuya-keiji.jp/古屋圭司通信(上記サイト内のブログ)
http://www.furuya-keiji.jp/blog/古屋圭司(フェイスブック)
http://www.facebook.com/furuyakeiji山本一太「シンプル・メッセージ」(公式サイト)
http://www.ichita.com/山本一太の「気分はいつも直滑降」(公式ブログ)
http://ichita.blog.so-net.ne.jp/山本一太(ツイッター)
https://twitter.com/ichita_y森まさこ(公式サイト)
http://www.morimasako.com/森まさこ(ツイッター)
https://twitter.com/morimasakosangi甘利明 公式サイト
http://www.amari-akira.com/甘利明(フェイスブック)
http://www.facebook.com/profile.php?id=100004681394465稲田朋美(公式サイト)
http://www.inada-tomomi.com/