偽りの友人?
ドイツ自由民主党(FDP)のTwitterアカウントのフォロワーが20日間で約15倍になった。2月6日時点で6437人だったフォロワーが2月25日には9万6906人。一体何があったのだろうか?
フォルザ世論調査機関が20日に行った世論調査では、自由民主党(FDP)は、支持率3%と、相変わらず低迷している。有権者がいきなりFDPの政策に共感したとは思えない。
ソーシャルメディア・コンサルタントのマーティン・フクス氏は、ウエブサイトPluragraph.deで、ネット上での政党の活動を分析している。フクス氏は、FDPのフォロワー増加は何らかの操作によるものだと推測している。
実際に、フォロワーを増やす方法として、フォロワーを販売する会社が存在する。5万フォロワーの購入で、800ユーロ(約10万円)。納品期間は約2週間、もちろん通常でアクティブなフォロワーだという。
FDPは「ポルトガル語で下品な言葉」という説明
もちろんFDPはフォロワーの購入を否定している。党の広報担当者によると、新規のフォロワーはほぼ外国からきているという。この現象を説明するための仮定として、ポルトガル語でFDPは、下品な言葉「Filho da Puta(ちくしょう)」の略語であることを挙げている。
フクス氏は、この推測を“とんでもない論理”だという。フクス氏やブロガーのアンドレアス・ラーベ氏は、
「おそらく新規のフォロワーはカネで購入されたものだ。ただ、FDPによるものではなく、熱心な支持者かもしくは、FDPを陥れようとする者によるものだと推測する。」
とコメント。
昨年4月、連立与党・キリスト教民主同盟(CDU)でも同様なことがあった。突然5000人のフォロワーが増えたCDUは、そのことについて説明せざる状況に追い込まれたのだ。その後すぐに、新規フォロワーは削除された。
ソーシャルネットワーク上でのフォロワーの数や友だちの数は、人気のバロメーターとなっている。ただ、カネでフォロワーを買ったりRTを買ったりしても、いずれはバレるもの。信頼性が大事だとフクス氏は強調した。
シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/netzwelt/Pluragraph.de
https://pluragraph.de/organisations/fdp自由民主党(FDP)のTwitterアカウント
https://twitter.com/fdp_de/followers