1位アナスタシアディス氏45.46%、2位マラス氏26.91%
地中海の島国・キプロスで17日、大統領選が行われ、当選に必要な過半数の票を獲得した候補がなく、上位2候補による決選投票が24日、実施されることとなった。
11人の候補で争われ、第1回投票で勝利したのは中道右派の野党・民主運動党(DISY)のアナスタシアディス党首で得票率45.46%。2位は共産系の与党、労働人民進歩党(AKEL)のマラス前保健相で26.91%。
投票率は、前回2008年の89.62%と比較すると減少し、83.14%だった。
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Wikipediaより/by SEKIUCHI経済立て直しが争点
キプロスは1974年以来、ギリシャ系住民の多い南側と、トルコ系住民が多い北側に分断された状態が続き、南キプロスのこれまでの大統領選挙では、再統合の是非が争点となってきた。
キプロスはギリシャの金融危機の影響で経済に打撃を受け、欧州連合(EU)などに財政支援を要請している。今回の大統領選では、経済立て直しが争点。
公式の情報によると、キプロスは175億ユーロ(約2兆2000億円)の支援額が必要だという。欧州中央銀行(ECB)の役員の一人であるイェルク・アスムッセン氏は、
「われわれは、支援プログラムを交渉できる相手が必要だ。」
とドイツ国営放送ARDでコメント。
欧州連合加盟国はアナスタシアディス氏の勝利を期待
フリストフィアス現大統領は、欧州安定メカニズム(ESM)のユーロ救済基金からの支援と引き換えに求める民営化を拒否していた。
マラス氏は、フリストフィアス氏の路線を受け継ぎ、民営化には反対の立場である。
アナスタシアディス氏は支援受け入れで早期合意を主張し、必要な改革と民営化に対しても柔軟な考えを示している。
多くの欧州連合加盟国は、24日の決選投票でアナスタシアディス氏が勝利することを期待している。

derStandard.at
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