ネット解禁「どちらともいえない」4割が示すもの
株式会社アイレップは、2013年3月18日、ネット選挙解禁に関する意識調査を実施し、まとめた結果を公表しています。
調査は、2013年2月27日から2013年2月28日の期間に、全国の有権者1,000人(20代・30代・40代・50代・60代以上の各世代の男性100人、女性100人ずつ)を対象に、インターネット調査方式で行われました。
調査結果によると、「今回、解禁になるといわれているネット選挙について、賛成かどうか?」を尋ねたところ、「賛成(50.2%)」、「どちらともいえない(40.5%)」、「反対(9.3%)」との回答結果となりました。
また、「ネット選挙が解禁されたら、投票率が上がると思うか」との問いには、「上がると思う(56.7%)」、「下がると思う(2.9%)」、「どちらともいえない(40.4%)」となっています。
さらに、「ネット選挙が解禁されたら、政策論争が深まると思うか?」という質問では、「深まると思う(38.1%)」、「深まらないと思う(18.8%)」、「どちらともいえない(43.1%)」といった回答結果となり、「ネット選挙が解禁となることで、有権者自身の投票先に変化が生まれる可能性」については、「変化はない(39.9%)」との回答がある一方、「変化が生まれる可能性がある(28.2%)」といった回答も一定以上の割合となっています。
インターネットメディアでの情報収集に関しては、「選挙解禁後に参考にしたい(76.1%)」との回答が「過去の選挙で参考にした(56.6%)」といった回答を、2割近く上回り、「今後参考にしたいメディア」としては、「ニュース・報道サイト(51.6%)」、「候補者のホームページ・ブログ(44.1%)」、「政党のホームページ・ブログ(37.7%)」などの回答が上位となりました。
また、普及が進むSNSの活用については、「何らかの形で関わっていく」との回答が、27.6%となりました。
具体的には、「自身のTwitter・Facebookなどソーシャルメディアのアカウントやブログなどを通した特定の政党・候補者の支持表明(13.1%)」との回答が最多となり、次いで「SNS上の候補者・政党などの公式アカウントをフォローしたり、ファン登録・友達申請するといった形で候補者とつながる(10.4%)」、「ソーシャルメディア・候補者ブログなどを通した候補者との意見交換(10.1%)」、「Twitterの“リツイート”やFacebookの“いいね!”ボタンなどを使った候補者・政党の情報拡散(8.4%)」などの回答が上位となりました。
なお、今回の調査では、検索エンジンの活用にも触れています。
「検索結果」1ページ目に載ることができるかが勝負
情報を探す範囲としては、「1ページ目多くても2ページ目」までとの回答が半数以上となり、その結果リストにネガティブな情報が多い場合には、「投票先に影響が出るかもしれない」との回答も半数以上にのぼりました。
ネットの解禁により、有権者の関心が高まるのは確実のようですが、問題は「情報の質」。ネットの特徴である「匿名性」がネガティブな意見を増長させているのは事実ですが、加工されていない真摯(しんし)な声が存在するのも事実です。情報の真贋(しんがん)を見抜くかどうかというよりも、多くの情報に触れながら自分の考えを「確立」することが大切なのかもしれません。
株式会社アイレップ プレスリリース
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