イスラエルとパレスチナ間の和平交渉再開を促す
フランスの議会下院は2日、パレスチナを正式に独立国家として承認するよう、政府に対して求める決議案を賛成339票、反対151票で採択した。ドイツメディアDeutsche Welleが2日、報じた。
決議に法的拘束力はないが、議会としてはこの象徴的な行為により、イスラエルとパレスチナ間の和平交渉の再開を促したいとしている。
ファビウス外相は先月28日、中東和平に向けて2年以内に解決を図りたい意向を示していた。さらに、「もし、この最後の和平交渉が失敗に終わったなら、フランスはパレスチナの独立を認める」と語った。
スウェーデン・英国・スペインでも議会で承認可決
ヨーロッパでは、まずスウェーデンが議会でパレスチナを承認、続いて英国やスペインの議会が同様の決議を可決した。欧州連合(EU)内においては、ブルガリア、マルタ、ポーランド、ルーマニア、チェコ、ハンガリー、キプロスがパレスチナを国家承認している。
一方で、イスラエルや米国だけでなく、ドイツやフランス、英国といった欧州主要国はパレスチナを認めていない。
今年4月にパレスチナとイスラエルの和平交渉が決裂。中東和平が滞るなか、イスラエルは入植地の拡大を図るなど強硬な姿勢を示している。これに対し、EUは入植地ボイコットなどで、イスラエルに対し圧力を強めている。

Deutsche Welle:Paris soll Palästina anerkennen
http://www.dw.de/a-18106380フランス議会下院 ホームページ
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