日本の政治は、古き良き時代のたまもの
ドイツのツァイト誌オンライン版(Zeit Online)は20日、日本の外交について記事にしている。その中で、日本の外交政策は、中国やロシア、韓国との歴史的紛争を解決することができずに、東南アジア諸国の方に目を向けようとしていると報道。
ツァイト誌は、中国と台湾との間の尖閣諸島の領有権をめぐる紛争とロシアとの北方領土問題、韓国との竹島問題に触れている。
この他国との領有権問題の中で、
「日本の政治は弱く、混乱している。また、よく考え抜き、目標に向かって努力しているようには見えない。」
と記述されている。
「また、東京の外交政策は、日本が輝いていた古き良き時代のたまものである。忍耐の美徳は想像力の欠如へと変わった。日本の衰退は、中国の台頭へとつながり、新しい豊富な天然資源のおかげでロシアは回復し、韓国は、世界市場において重要な競争相手に成長した。」
と報じた。
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首相官邸ホームページよりベトナムとの関係を密接に
中国との緊張とロシアとの悪化した関係、韓国との植民地時代の歴史の長い影を背景に、日本は東南アジアに目を向けようとしている。特に新興してきたベトナムに注目。
玄葉外相は、カンボジアのプノンペンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連閣僚会議に出席し、14日、ベトナムのミン外相と会談。
南シナ海の島々の領有権を巡ってベトナムと中国が対立していることを念頭に、日本の海上保安庁に当たる新しい組織の設立に向けて、人材育成などの面で支援し、日本の企業が原子力発電所の建設に協力することで合意。
日本における政治不信はこれまでにないほど高くなっている。日本の外交政策の専門家は、3つの領土問題がたがいに何の関係もないことを強調。しかし、このことが第2次世界大戦以来引きずっている解決の見込みのない重荷である事実を隠すことはできない。

ツァイト誌(Zeit Online)
http://www.zeit.de/politik/ausland/2012-07/