パレスチナはロムニー氏を人種差別主義者と非難
米大統領選の共和党候補であるミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事は、29日夜、訪問先のエルサレムで外交問題に関する演説を行い、エルサレムは「イスラエルの首都」と明言した。
また、タイムズ・オブ・イスラエル紙によると、30日朝、訪問最終日にエルサレムで、イスラエルの経済的優位性をパレスチナ自治区と比較して
「イスラエルの活力は、文化といくつかの事情によるものだ。」
と、2国間の違いを説明しようとしたらしい。フォークス誌オンライン版が31日、報じた。
IowaPolitics.comパレスチナ解放機構(PLO)でパレスチナの交渉責任者であるサエブ・アリカット(Saeb Erakat)氏の対応は素早く、
「ロムニー氏の発言は、人種差別だ。彼は、誤認している。パレスチナの経済は、イスラエルによる占領により発展できないでいるのだ。」
と激しく非難。
アリカット氏は、エルサレムは「イスラエルの首都」との発言にも触れ、
「パレスチナは、イスラエルに占領されている東エルサレムを将来の独立国家の首都と位置づけている。イスラエルによる東エルサレムの併合は、米国を含む国際社会に認識されていない。」
と語った。
Ana Paula Hirama大統領としての資質
ロムニー氏のこうした発言は、米政府の公式見解から大きく逸脱したもので、ホワイトハウスの政府報道官ジョッシュ・アーネスト氏は、
「ロムニー氏の発言を聞いた人の中で、恥ずかしいと思った人もいるだろう。彼が何を思って発言したかは、本人が説明するだろう。」
と語った。
オバマ大統領の選挙チームは、
「大統領選の挑戦者は、外遊時に一連の失策で影を落とすのは常である。ただ、ロムニー氏の大統領としての資質が問われる。」
と語った。
ロムニー氏は、26日、キャメロン英首相との会談で、「ロンドン五輪はうまくいくかわからない」と発言した経緯がある。

フォークス誌(Focus Online)
http://www.focus.de/politik/ausland/790606.html