フィリピン政府とモロ・イスラム解放戦線(MILF)が最終和平に向け合意
フィリピン南部ミンダナオ島でフィリピン政府と反政府武装勢力の間で40年以上続く武力紛争に終止符を打つときがきた。
アキノ大統領は7日、マニラでフィリピン政府と反政府武装勢力のモロ・イスラム解放戦線(MILF)が、和平に向けた「枠組み」で合意したことを発表。シュピーゲル誌オンライン版が7日、報じた。
今回の合意は、イスラム勢力による新たな自治政府を16年に発足させることを認める内容で、最終和平に向けた転機となる。
アキノ大統領は
「この枠組み合意は、ミンダナオ島の最終的かつ永続的な平和への道を開くものだ」
と強調した。
大統領の顧問によると、来週、自治政府設立に向けた文書に署名するという。
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by Chairman of the Joint Chiefs of Staff反政府武装勢力側「大統領に感謝」
協定では、ミンダナオ島の一部をイスラム教徒による半自治政府として設立されるようだ。行政機構は議院内閣制に似た仕組みとなる見込みだが、外交や国防、通貨制度などについてはフィリピン政府が権限を持つ。
モロ・イスラム解放戦線(MILF)の政務次官であるGhazali Jaafar氏は
「われわれは満足している。大統領に感謝する。」
と合意を歓迎した。
フィリピン南部では、70年代からイスラム勢力による分離独立運動が本格化してきた。紛争により、1978年以来、約15万人が死亡。1997年から和平交渉に取り組んでいた。

シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/ausland/