投票率74.2%…もしくは38%
旧ソ連のベラルーシで23日、下院選挙が行われた。ただ、同国では、アレクサンドル・ルカシェンコ大統領の独裁により権力が掌握されており、野党にはチャンスがない状態である。
選挙管理委員のJermoschina委員長の発表によると、投票率は74.2%と予想よりも高かった。
キリスト教民主党のビタリ・リマシェフスキー氏は、
「選挙管理委員会は投票率に関して、うそをついている。実際には38%だった。」
とフランス通信(AFP)に語った。
110議席中109議席が確定しており、残りの1名は圧倒的過半数に達することができず、再選挙になる予定である。
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Solidarity with Belarus 06 by PolandMFA選挙監視員の報告によると、当選した議員のリストに野党の議員はいないという。しかし、情報によると、共産党のメンバー3人と農業党のメンバー1人が当選したらしいが、事前に、ルカシェンコ氏への忠誠を誓わされていたようだ。
主要野党がボイコットを呼びかけ
2大野党の「統一市民党」と「ベラルーシ人民戦線」は、有権者に選挙のボイコットを呼びかけていた。ほぼ大都市においては、実際にボイコットを実行していたようだ。
それを裏づけるように、AFP特派員は、首都ミンスクの投票所はガラガラだったことを伝えている。
国際選挙監視ミッションに日本からも参加
ベラルーシ下院選挙の公正な実施を支援するために、欧州安全保障協力機構(OSCE)と民主制度・人権事務所(ODIHR)による国際選挙監視ミッションに各国から選挙監視要員が参加した。
日本もベラルーシの民主化と安定に向けた貢献の一環として、在ベラルーシ大使館より館員1名を選挙監視要員として派遣。

シュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/politik/ausland/日本外務省プレスリリース
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/24/9/0919_01.html