ガリシア州議会選
経済危機の中、スペインの北部バスク州と北西部ガリシア州で21日、地方議会選挙が行われた。この地方選は、マリアーノ・ラホイ首相が進める緊縮財政政策への支持が問われる選挙でもあった。シュピーゲル誌オンライン版が21日、報じた。
ラホイ首相の出身地でもあるガリシア州においては、中央政府与党の国民党(PP)が41議席(総議席75)を獲得し、勝利した。2009年の前回よりも3議席増えた。有権者が、政府の現実的な政策を認識していた証拠と言えよう。
社会労働党(PSOE)は、前回よりも7議席少ない18議席しか獲得できなかった。ガリシア民族主義政党として2012年に結成された地域選挙連合組織であるアルテルナティーバ・ガレーガ・デ・エスケルダ(AGE)は、9議席を獲得。
ガリシア民族主義ブロック(BNG)は、前回より5議席少ない7議席で終わった。
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by Populares de Cantabriaバスク州議会選
バスク州では、穏健民族派のバスク国民党(PNV)が27議席(総議席75)を確保し、第1党を維持したものの、独立急進派の新党「ビルドゥ」(バスク語で集合の意味)が躍進し、初参戦で第2党になった。
前回選挙後に連立政権を担ったバスク社会党は16議席、国民党(PP)は10議席と後退した。
ビルドゥは分離独立を目指す反政府組織「バスク祖国と自由」(ETA)との関係が指摘されている。バスク州ではETAが昨秋に武装闘争終結を宣言後、初めての州議選。
ラホイ首相にとって、経済・財務危機の次に独立分離主義が難題になってくる。同じく独立運動が活発なカタルーニャ州でも11月25日、州議会選が行われる。マス首相は選挙後、分離独立を問う住民投票の実施を示している。

シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/