政権側による不正が報告
ウクライナで28日、最高会議(議会、定数450)選挙が行われた。欧州安全保障協力機構(OSCE)の監視団は29 日、選挙の過程が不公正だと批判した。OSCE監視団によると、政権側による行政手段の悪用や資金調達の不透明さ、偏向報道、不透明な開票作業などがみられたという。
OSCEの監視をコーディネートしたヴァルブルガ・ハプスブルク・ダグラス氏は「権力の乱用と過多の金銭の存在により民主化が後退した」と指摘。総勢3700の国際監視団が監視にあたっていた。
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by Congress of local and regional authorities与党・地域党が第1党を確保
開票作業は進み、中央選挙管理委員会が65%を開票・集計した段階では、ヤヌコーヴィチ大統領の「地域党」が33.9%を獲得し第1党を確保している。獄中のティモシェンコ前首相陣営を中核とする野党連合「祖国」が22.7%で2位につけている。
続いて共産党が14.6%を獲得し、4位には、世界ボクシング評議会(WBC)ヘビー級王者のクリチコ氏率いる新党「改革のための民主同盟」(UDAR)が13.7%と健闘。民族主義極右の「自由(Svoboda)」が8.8%を獲得した。
選挙は定数の半分ずつを比例代表と小選挙区で争う仕組みで、小選挙区では与党系候補が有利とみられている。政治評論家は、今まで通り、与党・地域党と共産党の連立による政権が組まれるとみている。
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by PolandMFAティモシェンコ前首相がハンストを開始
ウクライナ東部ハリコフの病院に職権乱用罪で収監中のユリア・ティモシェンコ前首相は、最高会議選における政権側の不正行為に抗議するため、再びハンガーストライキに入った。弁護士が明かした。

ツァイト誌(Zeit Online)
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