フィヨン前首相VS. コープ幹事長
フランスで右派保守系の国民運動連合(UMP)の党首選が18日、行われた。約30万人の党員が、フランソワ・フィヨン前首相とジャン・フランソワ・コープ幹事長の間で投票した。
だが、次の日の19日になっても、混とんとした膠着(こうちゃく)状態で、結果がでていない。月曜日の1時30分(現地時間)の段階で、両陣営から、投票箱の操作や投票用紙の偽造、おかしな開票結果などの不正投票の非難が浴びせられていた。
この状態を、フランスのLe Nouvel Observateur誌は「アナーキー」だと報じ、左派系日刊紙Libérationは両者の争いを「党内トップによる戦争」と表現し、Le Monde紙は「狂気の夜」と報じた。
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François Fillon/by World Economic Forum両者が勝利宣言
最初の投票所の開票後、両者の差はわずか数百票であることが判明。18日23時40分、まずコープ氏が、勝利を表明、リュック・シャテル前教育相が1048票のリードだと明かした。
その数分後に、フィヨン陣営も勝利宣言を行った。同陣営は、海外県・海外領土および海外在住のフランス人の間で224票の差をつけているという。
選挙前の最後の世論調査では、フィヨン氏がコープ氏よりも10%リードしていた。サルコジ前党首の後継を決める党首選は、長引きそうである。

シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/ausland/ヴェルト紙(Welt Online)
http://www.welt.de/politik/ausland