新人国会議員のネット選挙アプローチVol.33　九州ブロック2

新人衆議院議員のネット選挙力と発信をリサーチする連載33回目は、九州ブロック比例選出の1年生民主党議員（福岡）を取り上げる。選挙期間中のため、ネットでの発信は停止されているので、直前の更新までのレポートになる。

野田国義（のだくによし；1958年生）氏、山本剛正（やまもとごうせい；1972年生）氏、中屋大介（なかやだいすけ；1978年生）氏のインターネットにおける発信とその活用度をレポートしよう。

まずは、野田国義氏の公式サイト（独自ドメインnodakuniyoshi.net）を見てみよう。野田氏は福岡県生まれで、代議士の秘書を経て34歳で八女市長に初当選（4期）。2009年の衆院選で民主党から福岡7区に出馬するも敗れ、比例復活により初当選した。

今回の選挙では、九州ブロックの比例と福岡7区の重複候補である。

サイトのトップには、「利権と無縁！ 嘘をつかないことを信条に歩んで参りました」とあり、選挙に向けてのメッセージが掲げられている。

コンテンツは、今年9月までのアップされている「活動報告」と、「政策について」。日々の活動は、今年2月から利用しているフェイスブックから発信。写真とともに率直なコメントで、定期的に紹介している。

他にもブログやツイッターが開設されているが、ブログは5ヶ月以上、ツイッターは3ヶ月近く更新がない。

次に山本剛正氏の公式サイト（独自ドメインgosay.jp）を訪問する。山本氏は、民主党の樽床伸二衆議院議員や大久保勉参議院議員の秘書を務めた後、2009年の衆院選で民主党から福岡8区から出馬するも、当時の現職総理・自民党の麻生太郎氏に敗れ、比例復活により初当選した。

今回の選挙では、九州ブロックの比例と福岡8区の重複候補である。

サイトのコンテンツは、プロフィールなどの基本情報の他は、「ごうせい理念」がある程度のシンプルな作りである。しかし、選挙に向けて「3年3ヶ月の軌跡 山本ごうせいの活動成果」のページが特設されており、有権者には必見の内容だ。

また、ウェブサービス大手のgooを利用したブログ「信は力なり」が開設されており、週2〜3回程度更新されている。内容は主に活動記録。写真と簡単なコメントで、やや事務的な印象である。

最後に、中屋大介氏の公式サイト（独自ドメインd-nakaya.jp）を訪問する。中屋氏は、山口県宇部市出身で、九州大学大学院を修了後は福岡にて勤務していた。2005年の衆院選において民主党から福岡7区に初出馬するが落選。2009年では比例の九州ブロック単独候補となるが、再び落選し、2010年に繰り上げ当選した。

今年3月に民主党の山口3区の公認内定となり国替えを決め、今回の選挙では、中国ブロックの比例との重複候補となった。

サイトはプロフィールなどの基本情報と「理念」に簡単なメッセージが掲載されている程度であり、定期的な発信はブログに重心が置かれているようだ。

そのブログは、ウェブサービス会社大手のFC2に開設されており、不定期ながら月に12回程度更新されている。国会の委員会の報告や、地元での活動の様子など、率直な言葉でつづっている。最後の更新は11月16日だ。

また、ツイッターのアカウントもあるが、残念ながら1年以上更新がない。

それではネット選挙力として3氏を総括してみよう。選挙が近いので、その点に焦点を絞ると、野田氏や山本氏は、政策やこれまでの総括などを表明しており、投票行動のための情報を得ることができる。

ただし、フェイスブックやブログなどは日々の活動報告を淡々と発信している印象もあり、選挙中で更新が止まっている現在は、訪問をお勧めできる内容はあまりない。

中屋氏は、サイトはシンプルな上、ブログも解散後の更新がないので、ネットから選挙のための情報を得ることは難しいだろう。

（ライター 大久保ゆか）




野田くによし オフィシャルサイト
http://nodakuniyoshi.net/
野田国義 フェイスブック
http://www.facebook.com/nodakuniyoshi

山本ごうせい（公式サイト）
http://www.gosay.jp/
山本ごうせいの「真は力なり」（ブログ）
http://blog.goo.ne.jp/gosay_yamamoto

なかや大介 オフィシャルサイト
http://d-nakaya.jp/
中屋大介 ブログ
http://nakayadaisuke.blog.fc2.com/