3月のクーデターの首謀者による指示
西アフリカ・マリのシェイック・モディボ・ディアラ(Cheick Modibo Diarra)暫定首相が10日夜、自宅で同国軍兵士に身柄を拘束された。その後11日未明、ディアラ氏は国営放送を通じ暫定政府の総辞職を発表した。
Euronewsによると、拘束は3月にクーデターを起こしたサノゴ大尉の指示という。だが、これはクーデターではなく、大統領は拘束されていない。
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by Magharebiaマリでは、3月に軍事クーデターが発生。近隣諸国からの圧力の下、4月に軍部が政権を文民政府に返還したが、不安定な状態が続いていた。
地元のトゥアレグ族とイスラム過激派がクーデターの混乱に乗じてマリの北部を制圧、その数か月後、アルカイダとつながりのある2つの組織がトゥアレグ族を打倒。現在、その2つの組織がマリ北部3州を支配している。
イスラム教徒に対する軍事行動
南部では、4月にトラオレ氏が暫定大統領に、ディアラ氏が暫定首相に就任し、暫定政府が発足した。
拘束の理由は不明のままだが、ディアラ氏の側近によると、ディアラ氏は拘束された夜、メディカルチェックのためにパリへ行く予定だったという。
西アフリカ諸国経済共同体(ECOWA)は、マリ暫定政府に対し北部からイスラム教徒を追い出すために軍の投入を要求していたという。欧州連合(EU)も約200~250人の軍事教官を首都バマコに送り、マリの軍事行動を支援する用意ができていた。
ディアラ氏は、イスラム教徒に対する軍事行動を支持する立場をとっていた。おそらくこの点でサノゴ大尉との意見の食い違いがあったのではないかと推測される。

euronews
http://de.euronews.com/2012/12/11/