英国からの離脱を恐れて
英国・北アイルランドの中心都市ベルファストでは、5日連続で衝突が発生し、いまだに不安定な状態である。プロテスタント系住民らは、市議会が市庁舎での英国旗掲揚を制限すると決めたことに抗議、反対派の一部が暴徒化した。
市議会は昨年12月3日、従来は毎日行われていた英国旗の掲揚を、エリザベス女王の誕生日など年に数十回だけとする大幅な制限を決議した。以後、プロテスタント系住民はこの決議に抗議してきた。
この決定により、北アイルランドが英国から離脱するための準備が進むことを恐れているとみられる。フォークス誌オンライン版が8日、報じた。
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by Kashklick100人を逮捕
警察は数百人のデモ隊に対し、ゴム弾と放水で対抗。警察の情報によると、これまでに60人以上の警官が負傷し、デモ参加者約100人が逮捕された。そのうち、38歳の男が殺人未遂の疑いで逮捕された。
政治家や宗教関係者らはこの混乱を阻止するための解決策を話し合ったが、見つかっていない状況だ。
北アイルランドでは30年間、カトリック系住民と英治安部隊、プロテスタント系住民との間で大規模な暴動が繰り返し発生し、約3500人が死亡している。1998年に和平合意が成立してからは、宗派間の紛争はほぼ終息していた。

フォークス誌(Focus Online)
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