連立与党45.9%、野党陣営46.3%
ドイツ・ニーダーザクセン州で20日、州議会選が行われた。夜11時(現地時間)過ぎ、開票の結果、政権交代が確実となった。シュピーゲル誌オンライン版が20日、報じた。
メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)の得票率は36%。続いて、社会民主党(SPD)が同32.6%、緑の党(die Gruenen)は同13.7%、自由民主党(FDP)は同9.9%だった。
CDUは第1党を維持したものの、CDUとFDPの連立与党の得票率は、合わせて45.9%となり、野党のSPDと緑の党を合わせた得票率46.3%よりも下回った。
Image:
トップ候補シュテファン・ヴァイル氏/by SPD in Niedersachsenわずか1議席差
議席数は、CDUが54議席、FDPは14議席で、合わせて68議席を獲得。SPDは49議席、緑の党は20議席で、合わせて69議席。両陣営の議席の差は、わずか1議席。これにより、SPDと緑の党の野党陣営が勝利した。
SPDと緑の党は、ブランデンブルグ州(SPDと左翼党の連立)とニーダーザクセン州を合わせて69票中36票を手中にし、8か月後に控えた連邦議会選に向け、国政に与える影響力が増した。
FDP、予想外の健闘
左翼党(die Linken)と海賊党(die Piraten)は、それぞれ3.1%と2.1%で、5%の壁を超えることができず、議席を得られなかった。
予想外だったのはFDPの健闘である。世論調査では3%しかなく、議席を確保するのが難しいと考えられていた。それが、9.9%と前回より1.7%増。
シュレスヴィッヒ・ホルシュタイン州とノルトライン=ヴェストファーレン州に続いて、3回連続で成功を収めた。FDPは、この勢いをバイエルン州議会選や総選挙まで維持したいところだ。
《ニーダーザクセン州議会選:ドイツ語》
海賊党、初めての失敗
海賊党はこれまでベルリン、ザールラント州、シュレスヴィッヒ・ホルシュタイン州、ノルトライン=ヴェストファーレン州と連続で議席を獲得してきた。ここにきて、初めて失敗に終わった。ニーダーザクセン州での世論調査では、昨年5月までは、まだ8%の支持率を保持していた。
次回の選挙は、9月15日に行われるバイエルン州議会選。2011年9月のベルリン市議会選で一斉を風靡(ふうび)した時のように、再び有権者の支持を取り戻せるのだろうか。

シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/ネット選挙ドットコム「ドイツ・ニーダーザクセン州議会選、政権交代の可能性」
http://www.net--election.com/news_aJKOR0Nqhu.html