外務大臣と副大臣
第2次安倍内閣を紹介する連載第7回目は、外務省を取り上げる。先日、岸田外務大臣が訪米し、日米外相会談が行われた。会談相手は、クリントン国務長官である。
ところで意外とご存じない方もいるようなので確認しておくと、アメリカにおいて国務長官とは、日本における外務大臣に相当する。この役職で「外務」や「国際」の文字を使われない珍しいケースだ。
国務長官にしても、外務大臣にしても、どこの国でも最重要ポストの一つであることは言うまでもない。総理大臣はもちろんだが、国際舞台における外務大臣の姿は、国民も多くの関心を寄せていることだろう。
では、久々の自民党による外務大臣と外務副大臣3氏のインターネットにおける発信力をレポートしよう。
※政務官3氏に関しては、次回の予定。
外務大臣 岸田文雄氏のネット発信
自民党の岸田文雄(きしだふみお)氏は、1957年生まれで、広島1区選出の衆議院議員(7期)。日本長期信用銀行から議員秘書を経て、1993年に初当選し、政治家に転身した。
先の第一次安倍改造内閣・福田内閣において、沖縄及び北方対策・規制改革・国民生活・科学技術政策担当大臣を務め(安倍内閣では再チャレンジも担当)、今回は入閣3回目。
岸田氏のネットでの発信は公式サイトがある。
公式サイトの主なコンテンツは、「実績・政策」「ビデオライブラリ」「活動記」の他、広島でのラジオの過去放送分をアップした「@ラジオ」、そして季刊誌「翔」など。
しかしながら、トップページ以外はほぼ更新がない状態のようだ。トップページには、外務大臣就任に対するコメントが掲載されており、更新履歴には活動の写真が数点アップされていることが掲載されている。
また、外務省のページへとジャンプする「外務大臣会見記録」と「外国訪問・会談・会議出席」のバナーが貼られており、最新情報はそちらで確認ができる。
外務大臣としての立場上、発信が難しいのだろうが、ぜひとも議員個人としての発信の場である公式サイトにおいても、さらなる更新を期待したい。
ちなみに祖父の岸田正記氏と父の岸田文武氏も元衆議院議員である。
外務副大臣 鈴木俊一氏のネット発信
自民党の鈴木俊一(すずきしゅんいち)氏は、1953年生まれで、岩手2区選出の衆議院議員(7期)。全国漁業協同組合連合会に勤務後、父である鈴木善幸元総理大臣の秘書を務めた。政治家への転身は1990年、第一次小泉改造内閣では環境大臣に就任している。
しかし、政権交代のあった2009年の衆院選挙において落選、昨年の選挙において国政復帰を果たしている。
鈴木氏のネットでの発信は、公式サイトがある。
公式サイトの主なコンテンツは、活動報告をしている「俊ちゃんNEWS」や活動記録の「ヒストリー」などだが、2ヶ月近く更新はないようだ。
外務副大臣としては、「ご挨拶」に就任報告と決意表明がつづっている程度で、コンテンツとして「政策」や「ブログ」などで提言や公約などをつづったものがなく、ネットにおける発信に関して評価することは難しい。
ちなみに前述の通り、鈴木氏の父は鈴木善幸元総理大臣、そして麻生太郎副総理は義兄(姉の夫)、宮沢喜一元総理大臣は遠縁にあたる。
外務副大臣 松山政司氏のネット発信
自民党の松山政司(まつやままさじ)氏は、1959年生まれで、福岡選出の参議院議員(2期)。福岡青年会議所、同理事長、日本青年会議所会頭を経て、2001年の参議院選において初当選、政治家に転身した。
松山氏のネットでの発信は、公式サイトがある。
公式サイトは、基本情報の他は、「活動報告」がある程度で、きわめてシンプル。しかしながら、活動報告は、副大臣就任後も更新されている。内容は、写真に簡単なコメントで活動を紹介しているもので、今年にはいってすでに3記事がアップされている。
他には、政策やブログ、広報紙や議事録などのアップもなく、文章となっているものは「ごあいさつ」のみ。ネットにおける発信に対しては、積極性は感じられない。
ちなみに、松山氏の父は、元福岡県議の松山譲氏。
(ライター 大久保ゆか)

岸田文雄ホームページ
http://www.kishida.gr.jp/鈴木俊一ホームページ
http://www.suzukishunichi.jp/松山まさじ(公式HP)
http://www.matsuyama-masaji.org/