イスラム武装勢力が襲撃
アルジェリアの天然ガス関連施設で16日、イスラム武装勢力が襲撃し、日本人を含む外国人が拘束された。人質には日本人のほか、米国人、アイルランド人、フランス人、英国人、ノルウェー人が含まれている。
ドイツ人は人質として拘束されていないが、事件の経緯は随時、報じられている。17日付シュピーゲル誌オンライン版によると、攻撃の際、英国人1人とアルジェリア人1人の死亡が確認。
アルジェリアのウルドカブリア内相が語ったところによると、犯行グループは約20人で、首謀者は、「隻眼」や「ミスター・マールボロ」などの異名を持つアルカイダ組織に所属していたアルジェリア人のモクタール・ベルモフタール氏。
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by soukbledi仏テレビ局FRANCE 24は、襲撃のあった夜、フランス人の人質と電話インタビューに成功。イスラム武装勢力は同時に2か所から攻撃してきたことが分かった。拘束されている建物にはブービートラップが仕掛けられ、一部の人質の体に爆発物のついたベルトが取り付けられているらしい。
報復かそれとも…理由はほかに?
今回の襲撃は、アルジェリア政府がフランス軍機の領空通過を認めたことに対する報復とみられている。隣国・モーリタニアの通信社ANIによると、イスラム武装勢力は仏軍によるマリ北部での軍事作戦を終結するよう要求。
また、ある目撃者の証言によると、過激派グループは100人以上のイスラム教徒の釈放を要求しているという。
こうした中、アルジェリア政府は、「テロリストとは交渉しない」と強気の姿勢を崩していない。国営アルジェリア通信(APS)の情報では、同じく人質となっていた数百人のアルジェリア人労働者は、徐々に解放されているという。
《アルジェリア拘束 菅官房長官緊急会見》
交錯する情報
アルジェリア政府軍は17日から人質救出作戦を実行。ヘリコプター2機で空爆を開始し、夜には地上戦に突入した。その際に、人質12人と武装勢力側18人が死亡したとの情報がある。
情報は交錯しており、国営アルジェリア通信(APS)の情報では、政府軍の空爆前に外国人15人とアルジェリア人30人が脱出し、600人あまりが解放されたと伝えている。
日本のプラント建設大手、日揮は18日、現地にいた同社の従業員7人の無事を確認したものの、10人とは連絡が取れていないと発表した。
アルジェリア治安当局筋が18日、明らかにしたところによると、外国人132人のうち約100人が軍により解放された。武装勢力は、依然として人質を取っており、国営アルジェリア通信(APS)によると、日本人1人、ベルギー人3人、米国人2人、英国人1人の計7人らしい。

シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/仏テレビ局FRANCE 24
http://www.france24.com/シュテルン誌(Stern Online)
http://www.stern.de/politik/