その名も民主主義税
ドイツ左翼党(die Linke)は、2013年秋の総選挙に向けた選挙マニフェスト草案を発表した。その中で、年収50万ユーロ(約6300万円)以上から100%の税率を求める意向を示した。
ベルント・リーキシンガー委員長は、ミッテルドイッチェ新聞に
「誰も社会的最低基準の40倍以上も稼ぐべきではない。年収50万ユーロは、月々4万ユーロ(約500万円)はあるということだ。」
「爆発する不平等は、民主主義を危うくする。私はこの税を“民主主義税”と名付けた。」
と語った。
また、国民全員に、月額1050ユーロ(約13万円)の最低保証収入と最低年金を要求。左翼党は、2013年の選挙は「再分配選挙」になるという。裕福層のお金を、社会福祉や将来の投資に資金供給していくとの考えだ。
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左翼党のホームページドイツ国民の意見は?
左翼党のマニフェストに対し、1日付シュピーゲル誌オンライン版のフォルムでは、114件ものコメントが寄せられている。
Hilfskraft@ この提案で、ひょっとしたら左翼党は票を集めるかもしれないな。選挙結果が楽しみ。
Gruenbonz@ 誰も、旧東ドイツの復活を欲していない。旧東ドイツでは常に財産の没収が行われていた。
geo_48@ 左翼党に言わせれば、月々4万ユーロ以上の収入があっても、生活は向上しないということだけど、競争の中で、より多くの資産を築きたい人たちがいてこそ、この社会は発展していくのではないだろうか?
wilee19@ この案が執行されると、困るのは政治家じゃないかな。まぁ、この公約で票を得るわけがないと思う。
この選挙マニフェストで、左翼党は、現在の支持率6%を上げることができるのだろうか。フォルムでの意見を見る限りでは、難しいような気がする。

ヴェルト紙(Welt Online)
http://www.welt.de/シュピーゲル誌(Spiegel Online)
http://www.spiegel.de/politik/