解禁法案の動きを「Twitter」ユーザーはどう見たか
株式会社プラスアルファ・コンサルティングは、2013年4月5日、「ネット選挙解禁」について収集した、「Twitter」の“つぶやき”を分析した結果を公表しています。
収集は、2013年3月5日から3月31日まで、“ネット選挙”を含む日本語「Twitter」の“つぶやき”を条件に行われ、データ件数は、19,976件になりました。なお、分析に当たって、ニュース配信の“つぶやき”や“bot”などは除外されています。
分析結果によると、まず、時系列の推移による分析では、3月6日と3月13日に「大きな山(1,000件超えるケース)」が生まれています。要因は、3月6日が「“ネット選挙解禁法案”が自民党内で合意された」日で、3月13日と前日の12日が「自民党、公明党、日本維新の会による同法案が、合意され衆議院に提出された」ことにあるようです。
また、同レポートでは、投稿数を、男女別に分類しており、その結果をみると、「男性(74.33%)」、「女性(25.67%)」の比率となりました。
さらに、年代別に分類した結果では、男性の場合、「20代(28.56%)」、「30代(27.20%)」が上位となり、女性では、「30代(37.92%)」、「20代(29.02%)」の順となっています。
次に、“リツイート”を除いて、「形容詞」と「動詞」に絞って、年代別に分析した結果をみると、10代では「良い」、「必要だ」といった肯定的なものがある一方、「なりすましだ」といった慎重なものもありました。
「変わる」期待と「なりすまし」への不信感と
ほかの年代においても、20代では、「変える」と「受け取らない」、30代では、「良い」と「分からない」、40代になると、「期待する」、「新しい」と「なりすましだ」、50代の場合には、「良い」、「変わる」と「なりすましだ」という具合に、期待の中にも不信感もしくは不安のようなものがのぞく結果となりました。
今回の調査では、同社が開発した日本初の“SaaS型”テキストマイニングシステム『見える化エンジン』が用いられており、そのなかの「ユーザープロファイル推定機能」は、「Twitter」ユーザーアカウントごとの「過去のつぶやき内容」を細かく解析し、投稿者の年代・性別・居住地を推定するという手法だそうです。
時系列の推移と「拡散」など「Twitter」の特徴を最大限に活用した調査・分析は、同社が開発したマイニングツールの名前のとおり、政治を「見える化」してくれるのかもしれません。ただ、現状では、関心を持つ層と持たない層のかい離もみられ、多様な有権者の意思をどこまで選挙に反映できるのか、見えにくくなっている側面もありそうです。
株式会社プラスアルファ・コンサルティング プレスリリース
http://www.pa-consul.co.jp/pdf/