ネットに流れる情報への「不安」や「疑問」解消のために
一般社団法人日本選挙キャンペーン協会は、2013年4月16日、ウェブサイト「ネット選挙110番」を開設することを発表しました。
このサイトは、ネット上での選挙運動が解禁されることで危惧される、悪質なデマや誹謗(ひぼう)中傷に関する情報を集めて提供する「まとめサイト」になるようです。
同サイトでは、「被害通報管理画面」、「デマ、誹謗(ひぼう)中傷、なりすまし情報」、「解決方法FAQ」といった、誹謗(ひぼう)中傷やデマに関する情報だけでなく、「検索システム(名前、政党、選挙区など)」、「候補者情報(被害状況、アーカイブ、反論や説明など)」、「ネット選挙動向レポートなど各種コラム」など、ネット選挙に関わる情報を集約・発表するコンテンツが提供される予定になっています。
今回の取り組みの大きな特徴は、“候補者側の言い分”にもじゅうぶんに配慮しているところです。候補者についてのデマや誹謗(ひぼう)中傷をネット上で発見した場合に、同サイトへの「通報」で、その情報を掲載するまでのサービスは、これまでにもありましたが、このサイトでは、さらに、被害を受けた候補者自身のサイト上で“速やかな”反論や説明がなされていることが前提としている条件が加えられています。
つまり、当事者と第三者によるサイトにおいて、情報の整合性が図られることで、その情報の信頼性を高めることになり、有権者の判断に悪い影響を与える恐れが少なくなることが期待できるわけです。
「通報の受け付け」は5月31日から
今後、同協会では、4月30日の告知サイトの公開を経て、5月31日には、本サイトの公開と通報の受付を開始することになります。
「匿名性」が生みだす悪いうわさは、インターネットに流れる情報の信頼度を低下させている要因の一つであるのは確かなようですが、主張する人が煙たがられる日本社会の現実を直視する必要もあります。大量の情報をまとめることのできるインターネットの特長を活用することで、悪質な情報が流れるパターンや類似性が明らかになり、情報の真贋(しんがん)を見極める一助になるのであれば、この取り組みがネット全体にもたらす効果は、予想を超える大きなものとなるのでしょう。
一般社団法人日本選挙キャンペーン協会 プレスリリース
http://www.japan-eca.org/news/