金総書記死去に際し「人倫にもとる」日本政府の姿勢
北朝鮮の朝鮮中央通信社WEBサイトは、3日付けの論評で、「大国喪に遭った朝鮮民族の心を深く傷つけた日本の道徳的未熟児」と、日本政府を批判する記事を掲載した。
「論評」では、金正日総書記死去に際して、全世界が大きな悲哀に沈み、多くの国の国家元首・政府首脳などが哀悼の意を表すなかで、日本政府は哀悼の意を表さないばかりか、「朝鮮総連の中央常任委員会責任副議長の祖国訪問をあくまでも阻んだ」として、日本政府のこうした姿勢を人倫にもとる行為と非難している。
「もう存在もせず、においもしない拉致問題」?
朝鮮総連は当初、北朝鮮の国会議員に相当する最高人民会議代議員の許宗萬(ホ・ジョンマン)責任副議長を団長とし弔問団を派遣することを計画、対北朝鮮制裁措置で訪朝後の再入国が禁じられている許宗萬責任副議長ら幹部6人の渡航と再入国を特例措置で認めるよう申請したが、許可されなかったことがマスコミで報じられていた。
「論評」では、金正日総書記は「在日同胞」にとっては「慈父」であり、「総聯と在日同胞を守ってくれた正義の守護者」であったとして、
「在日本朝鮮人総聯合会の最高の幹部が弔問に行く場合、再入国を認めない方針だの、何のとし、血の流れる傷に塩を振りまくように振る舞った。」
「隣国の大国喪を共に悲しみ、慰めることはできなくても、一民族の構成員の弔問まで阻んだ日本当局の策動は横暴非道な卑劣な行為である。」
「もう存在もせず、においもしない拉致問題を持って長い歳月けん伝しながら朝日関係を極度に悪化させてきた日本の反動層が、それを朝鮮民族が大国喪に遭った今日まで取り上げてわれわれの最高の尊厳を侵害するのはいかなる場合にも容認されない。」
と糾弾している。

朝鮮中央通信社(日本語)
http://www.kcna.kp/goHome.do?lang=jpn