27か所の拷問刑務所
非営利の国際人権組織のヒューマン・ライツ・ウォッチは、200人以上の元囚人や脱走者から話を聞き、3日、シリアの刑務所の状況について報告書をまとめた。ドイツ国営テレビZDFが3日、報じた。
81ページにもわたる報告書は、シリア中に散らばる27か所の拷問刑務所について報告している。その中で、所在地や管轄する行政官庁、また責任者である将校の名前も記されている。
ヒューマン・ライツ・ウォッチの専門家Ole Solvang氏は、
「秘密情報機関が拷問ネットワークを運営している。複数の同様の供述は、同一の報告とされているので、実際の数はもっと増えるはずだ。」
と語る。
20以上の拷問方法
シリアのアサド政権に対する抗議が始まって以来、何千人もの人々が投獄された。報告書によると、一時的な刑務所として競技場や軍事施設、学校、病院などに収容されることもあったようだ。
もちろん、どこも過密状態で、食べ物や医薬品などは、ほとんどないような状況である。全ての囚人が、犠牲者もしくは目撃者であるといっても過言ではない。
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拷問刑務所の所在地/ヒューマン・ライツ・ウォッチ20以上の拷問方法も報告されている。死にいたることも度々であるようだ。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、これらはすべて「システム化された虐待」とみなし、人道に反する行いを非難、国連安全保障理事会の制裁を要請。
国連は、シリア紛争において少なくとも1万2千人が死亡し、そのほとんどが一般市民だとみている。

ドイツ国営テレビZDF(heute.de)
http://www.heute.de/ZDF/S%C3%A4rge.htmlヒューマン・ライツ・ウォッチのホームページ
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