欧州連合首脳会議での譲歩
ブリュッセルでの欧州連合(EU)首脳会議後、イタリアとスペインへ譲歩したことで、アンゲラ・メルケル首相に対する批判が聞かれるようになってきている。フォークス誌オンライン版が4日、報じた。
メルケル首相にとって最大の譲歩は、欧州安定メカニズム(ESM)が経営不振の銀行に直接資金を注入できるようにする措置だった。
ドイツ卸売・貿易業連合会(BGA)のアントン・ベルナー会長は、メルケル首相の欧州政策を擁護した。ベルナー氏は、
「メルケル首相には、他に選択肢がなかった。彼女が譲歩しなければ、ユーロ圏は混乱していただろう。」
と語った。
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World Economic Forum欧州統一という目標
メルケル首相は、意見を180度変えたわけではない。首脳会議では、欧州統一という目標を達するべく臨んだ。その目標は達成された。さもないと金融市場に大混乱を引き起こしただろう。
ベルナー氏は、大多数がドイツ政府の敗北とみている解釈は、間違っていると判断している。氏は、
「メルケル首相は、危機国が構造改革前よりもさらに強く危機対策に取り組むように、攻勢に転じるべきだ。また、ドイツは、将来的にもっとこれらの国の内政に干渉すべきだ。」
と強調した。

フォークス誌(Focus Online)
http://www.focus.de/politik/ausland/776844.htmlドイツ卸売・貿易業連合会(BGA)
http://www.bga-online.de/